解説

テレビの連続ドラマでもしばしば題材として選ばれる相続問題。
相続は何らかの財産があれば必ず発生するため、現実にもトラブルの原因になりやすいものです。
いざという時のため、相続について知っておく必要があります。

法定相続人、法定相続分

相続について考える際にまず知っておかなければならないのが、亡くなられた人(被相続人)から、「誰がどのくらいの割合を相続するか」という点です。
遺産を相続することになる人を法定相続人、また、法定相続人が承継する遺産全体に対する割合を法定相続分、と呼びます。
これらは民法によって定められています。以下に、法定相続人と法定相続分についてご紹介します。

法定相続分一覧

遺産の相続

相続が起きると、相続人が2人以上いる場合には、遺産を分割して各相続人の財産にすることになります。
相続人は、

  1. (1) 遺産内容を把握する
  2. (2) それらの遺産を分割する
  3. (3) それぞれの財産について相続手続きを行う

の順で進めていきます。

被相続人の遺産内容の把握は、どこに・何が・いくらあるかを調査することになります。インターネットバンキングなど通帳類がない場合もありますので、相続人にとっては、遺産内容の把握から苦労することがあります。エンディングノートなどを活用するなど、相続人の負担を軽くすることも重要です。

遺産を分割する手順は以下の通りです。
   遺言書がある場合には、原則、遺言書に従う
   遺言書がない場合には、相続人全員による遺産分割協議に基づく
   遺言書がなく相続人間の協議が進まない場合には、家庭裁判所の調停や審判に委ねる

  • 「遺言書の有無」による注意

    相続が起きた場合、まず遺言書の有無の確認が必要です。
    公正証書遺言が残されていた場合には、相続人はすみやかに相続手続きを始めることができますが、自筆証書遺言が残されていた場合には、まず家庭裁判所の検認手続きが必要になることも注意点です。
    また、遺言書がない場合には、分割について相続人が全員で合意する必要があります。

  • 「遺産の内容」による注意

    法定相続分通りでない分割でも相続人全員が合意すれば有効ですが、不動産等の分割しにくい財産がある場合など、話し合いが難しくなることがあります。
    遺産の分割は、現物の財産ごとに相続する(現物分割)ことで合意できれば良いですが、遺産の内容によっては、
      特定の相続人が分割しにくい財産を相続し、他の相続人に金銭などを提供する(代償分割)
      財産を換金し、換金された金銭を相続人で分配する(換価分割)
      各相続人の持分を決めて共有で分割する(共有分割)
    などを考慮せざるを得ないこともあります。

  • 「生前の被相続人と相続人との関係」による注意

      被相続人が元気なうちに、被相続人から贈与を受けていた相続人がいる場合
      被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした相続人がいる場合
    は、相続人間の公平を図るため、相続分を調整することがある(特別受益分、寄与分)ことにも注意が必要です。

最終的に、分割の内容が決まれば、相続手続きを行うことになりますが、遺言書があり、その中で遺言執行者という者が指定されている場合には、原則、その者が相続手続きを行うことになります。
その他の場合には、相続手続きは相続人が協力して進めます。

以上から、ご自身の相続対策を考える場合には、残された相続人の負担を考慮して、遺言書を残し遺言執行者を指定しておくことが有効な手段の一つになります。

遺産相続と相続税

税制の改正があり、相続人には相続税が課税されるケースが増えました。所有資産に対し、相続税が課税されるのか否か、課税されるのであれば相続税額はどの程度かを認識しておく必要があります。

相続税の申告・納税は、相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内に、遺産分割内容を決定したうえ行うのが原則ですが、未分割の場合でも相続人が法定相続分で財産取得したと仮定して、申告・納税を行うことができます。ただし、未分割の場合は、相続税の各種特例(配偶者の税額軽減の特例・小規模宅地等の課税価格の特例)の適用を受けることができないので、注意が必要です。なお、申告期限後3年以内に分割内容が決定し、所定の手続きを行えば、特例の適用を受けることができます。

相続税も他の税金と同様に金銭で一括納付することが原則です。
遺産の分割においては、納税のために、それぞれの相続人が取得する金融資産と不動産など換金しにくい財産とのバランスを考慮することも大切です。

限定承認、相続放棄

通常は、相続人が被相続人の権利や義務を無制限に承継する(単純承認)ことになりますが、遺産の内容によっては、
   相続人がその相続によって得た財産を限度に被相続人の債務の負担を受け継ぐ(限定承認)
   相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない(相続放棄)
ということを選択する必要があります。
限定承認と相続の放棄は、自分が相続人になっていることを知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所で手続きをしなくてはならないことに注意が必要です。
なお、限定承認は、相続人全員が共同して手続きを行わなくてはなりません。

遺産整理業務

「遺産整理業務」では、相続が起きた後の遺産内容の調査、相続手続きなどの相続人の負担を軽減することができます。

遺産整理業務[わかち愛]

本コンテンツの内容について

平成29年4月1日現在の法令・税制等に基づいて作成しております。
法令・税制は今後変更になる可能性がありますのでご注意ください。
詳細および具体的な取扱いについては弁護士、税理士などの専門家にご確認ください。

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