コラムVol.4 住宅ローンはいまこそ借り換えを!

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菱田 雅生 (ひしだ まさお)
1993年、早稲田大学法学部卒業後、山一證券株式会社に入社し営業業務に携わる。山一證券自主廃業後、独立系FPになる。以後18年にわたり、住宅ローンや資産運用を中心とした相談業務、原稿執筆、セミナー講師などに従事。2008年10月、 "ライフアセットコンサルティング株式会社"を設立、代表取締役に就任。

過去最低水準にある住宅ローン金利

2月に導入されたマイナス金利の影響もあって、国内の金利水準はこれまで以上に下がってきています。住宅ローン金利も例外ではなく、過去最低の水準にあるといっても過言ではないでしょう。もちろん、現在の金利水準が最低であり、これ以上は下がらないと断定できるわけではありません。とはいえ、変動金利タイプで年0.5%を切る水準や、全期間固定金利タイプで年1%前後という住宅ローン金利の水準は、これまでにはなかった水準です。今後さらに下がる可能性もありますが、下がる余地自体が小さくなってきているのは間違いないでしょう。

  • 2016年6月時点 執筆者調べ

そんな環境だからこそ、検討すべきなのが住宅ローンの「借り換え」です。住宅ローンの借り換えとは、簡単に言えば住宅ローンの乗り換えです。現在返済中の金利の高いローンから金利の低いローンに乗り換えることができれば、利息負担の軽減が可能になり、総返済額をそれだけ少なくすることができるのです。

例えば、表のように、いまから5年前に2,500万円を全期間固定金利年2.5%、30年返済で借り入れ、5年経過した現在のローン残高約2,202万円を年1.0%のローンに借り換えることができたとすると、借り換え後①のように、残り25年間の総返済額を500万円近く減らすことができるのです。借り換え時の諸経費が数十万円かかる場合もありますが、その諸経費を支払っても十分な効果が期待できるといえるでしょう。

ちなみに、表の借り換え後②は、借り換えと同時に残りの期間短縮を実施した場合の試算です。借り換え前後の毎月返済額を同じくらいの金額に合わせることで、4年ほどの期間短縮が可能になり、総返済額の軽減効果も500万円を超えることがわかります。より大きな効果を得るためにも、借り換えと期間短縮を合わせるのもひとつの方法です。

表
  • 当初借入金額2,500万円、返済期間30年、5年前の平成23年6月に借り入れ
  • 5年後のローン残高約2,202万円を借り換え

効果があがるなら何度でも借り換えを

住宅ローンの借り換えは、回数の制限などはありません。効果が得られる限り、何度でも実行すべきです。そもそも、借り換えの効果が得られるということは、それだけ不利な住宅ローンを返済していることを意味しています。逆に、借り換えの効果が期待できないということは、それだけ有利な住宅ローンを返済していることを意味します。だからこそ、効果が期待できる限り、一刻も早く借り換えを実行すべきなのです。

なお、借り換えの効果が期待できる目安として、「金利差1%以上」、「残りの返済期間10年以上」、「ローン残高1,000万円以上」といった3つが挙げられるケースが昔からよくありますが、これは数十万円の諸経費を上回る効果が得られるための目安であり、実際には3つのすべての条件を満たしていなくても借り換えの効果が得られるケースはたくさんあります。金利差が0.5%しかないといった場合でも、ローン残高や残りの返済期間によっては十分に効果が上がるケースもありますので、この3つの目安はあまり気にせずに、とにかく金融機関等に借り換えの試算をしてもらうことが重要でしょう。

さあ、「善は急げ!」です。現在住宅ローンを返済中の人で、ここ1年近くの間、住宅ローンの見直しを全くしていない人は、借り換えの効果が上がる可能性は非常に高いと思われます。現在のローンを有利なローンに変えるためにも、行動に移しましょう。

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