コラムVol.5 投資信託で世界に分散投資!

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古徳 佳枝 (ことく よしえ)
東京大学卒業後、日興證券に入社。投資信託・投資教育業務等に携わった後、2002年退社し、東京大学大学院にて「大学におけるパーソナルファイナンス教育」に関する研究を行う。その後、野村アセットマネジメントに入社、投資信託のセミナー講師等を担当。2011年同社退職後は、金融経済教育インストラクターとして、大学生・高校生向けの金融経済教育の講師や確定拠出年金導入企業の社員向け説明会の講師等を中心に活動している。

お金の投資先は世界中にある!

2016年現在、世界の国の数は196ヶ国(出所:外務省)。日本を含めて、さまざまな文化や歴史、自然を持つ国があり、そこでは人々が働き、物やサービスを購入・消費し、食事を楽しみ、日々の暮らしを営んでいます。また円以外の外国の通貨が、経済活動の潤滑油としてめぐっています。みなさんが「将来のために資産形成しよう」と考えたとき、まずは国内の円での運用を考えるでしょうが、海外のさまざまな国にも投資対象はたくさんあるのです。

私たち自身が外国に足を運ぶには時間も手間もお金もかかりますが、私たちのお金であれば、世界中のどの国にも比較的手軽に投資することが可能です。特に「投資信託」を活用することで、少ないお金であっても世界中のさまざまな資産への分散投資が可能になるのです。

金融の機能と私たちが投資を行う意義

お金には「働いて得たお金で、必要なものを買う」という「交換」の役割、「現在のお金を貯めておいて将来使う」という「価値貯蔵」の役割、「異なるものの価値を比較する」という「価値尺度」としての役割があります。2つめの「将来使う」お金について私たちは金融商品を活用しますが、その際、金融によってお金の貸し手と借り手が結び付けられています。私たちが金融商品を購入することは、自分のお金を"時間"を超えて将来の自分に送るという行為ともいえます。そしてこのお金は"時間"を超えると同時に、"空間"をも超えて活かされています。私たちが銀行に預けたお金は間接金融の機能を通じて、お金を必要とする企業や人に回り、株式や債券に投資したお金はより直接的に企業の事業活動に活用されています。自分のお金を、"空間"を超えて、現在お金を必要としている企業や人に活用してもらい、そして"時間"を超えて将来の自分に送る−このように"時空"を超えてお金を活用する「金融」機能が、現在の社会と将来の自分、双方にとって重要な役割を果たしているといえます。

世界にはたくさんの国があり、そこにもお金を使って活動するさまざまな人や企業が存在しています。また現代の日本社会においては、実際の物流である貿易活動のみならず、インターネット等も発達し、生活においても仕事においてもグローバルな視野を持って海外と関わっていくことが不可欠になっています。私たちのお金を、日本だけでなく海外を含め、どこに託すのかを考える−全世界をターゲットとして、"時空"を超えたお金の活かし方を考えてみませんか?

投資信託で全世界に分散投資

「では、世界に投資しよう!」と考えたとき、どの国に投資するのか、その国のどの企業に投資するか、どの金融商品を選ぶか−選択肢は国内以上に多種多様になってきます。「海外の情報を入手したり、銘柄選択したりすることはハードルが高い」と感じる人にとって、有効な金融商品となるのが「投資信託」です。実際に日本の投資信託の投資対象をみてみると、海外の資産への投資比率が比較的高いことがわかります。

投資信託の投資対象別純資産残高の状況

下のグラフは、2016年5月末現在の、日本の公募株式投資信託の投資対象資産別残高比率です。 株式投資信託78.2兆円のうち、「国内資産に投資するタイプ」41%、「海外資産に投資するタイプ」35%、「内外資産に投資するタイプ」24%となっています。

アセットクラス別にみると、国内株式型が32%と最も多いのですが、次が海外債券の17%、内外その他(バランス型など)14%、海外その他(REITなど)10%と、個人投資家は投資信託を通じて世界のさまざまな資産への分散投資を実践していることがうかがえます。海外および内外に投資するタイプはあわせて全体の約6割を占めています。

  • REIT:不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)
株式投資信託の投資対象資産別残高
株式投資信託の投資対象資産別残高

出所:一般社団法人 投資信託協会「統計データ」より

投資信託における外貨建て資産の通貨別残高(2016年5月末)
投資信託における外貨建て資産の通貨別残高(2016年5月末)

出所:一般社団法人 投資信託協会「統計データ」より

また通貨別の投資対象を上の表で見てみると、米国が外貨建て資産の60%以上を占めていますが、それ以外にも約60カ国の通貨が投資対象となっています。世界全ての国に投資、とまではいきませんが、投資信託を通じて、たくさんの国や地域の株式、債券、REITに、投資をすることが可能なのです。

投資信託でグローバル分散投資を実践してみましょう!

日本国内にも魅力的な株式や債券、REITなどがあります。円資産を持つことは円で生活をする私たちにとって当然のことです。ただ、日本だけ、円だけではなく、海外の資産も外国の通貨も、自分の資産の中に取り入れていくことは、収益性アップの観点からだけではなく、リスク分散の観点からも有効といえます。単一国の資産に偏ることなく、グローバルな資産分散を実践するために・・・。少額で分散投資ができる投資信託をあなたも始めてみませんか?

ご留意事項

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