会場の様子

ご好評をいただいている「エクセレントセミナー」。
今号は、2011年11月1日の東京会場から、経済とともに歴史文化に造詣が深い中谷巌さんのお話をダイジェストでご紹介します。

第一部

「日本の復興はいかにして可能か」
講師  三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社理事長  中谷巌 氏

第一部講演会の様子

今、歴史的な大転換が起こっています。ユーロ危機やニューヨーク・ウォール街のデモに見られるように、民主主義・資本主義社会は変化のときにあります。長く世界を支配していた西洋が、東洋の中国に資金協力を願い出ている現実を、我々は10年前に想像できたでしょうか。

このまま中国の成長が続くと、10年後のGDPは日本の2倍以上になります。日米同盟強化の声も聞きますが、中国とアメリカの間に位置する日本は、両国と良好な関係を築くように国際世論を作ることが必要です。

日本は、震災、高齢化、財政赤字…と多くの問題を抱えていますが、必ず復興できると考えています。そのきっかけとして、日本は「戦略的脱原発」で進んで欲しいと思います。「戦略的」というのは、日本の産業界が自然再生エネルギー分野で世界一になる底力があると信じるからです。かつて、アメリカで厳しい排気ガス規制が設けられた際、日本はあっという間にこれをクリアし、世界最大の自動車大国になったことに学ぶべきです。今、「20年くらいを目途に脱原発を」と国際世論を動かすことができれば、日本の道は拓けると思います。重要なのは、日本が最初に行動を起こすことです。

次に、超高齢社会の先端産業モデルを作るべきです。世界に先だって高齢化率が高くなる優位性を利用することで、新しい社会構造を作り、物質的にも精神的にも豊かになるインフラを作るチャンスが日本にはあるのです。

そろそろ発想を変えましょう。円高も大変なことだけではありません。たとえば、外国企業を取得し、真のグローバル経営を目指すチャンスです。日本の強みは、他民族からの侵略がないことです。長い平和の中で安定して繊細な文化を築き、人と人との信頼を深めてきました。日本の文化力を活かせば、この国難も十分に乗り越えられると思います。

中谷巌 氏プロフィール

なかたに いわお
1942年大阪府生まれ。一橋大学経済学部卒。ハーバード大学経済学博士(Ph.D)。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社理事長。細川内閣の経済改革研究会委員、小渕内閣の経済戦略会議議長代理等を務めた。著書に『資本主義以後の世界』(徳間書店、2012年1月刊)『資本主義はなぜ自壊したのか』(集英社インターナショナル)など多数。

第二部

「世界経済と金融市場の変化の中で」
講師  ピムコジャパンリミテッド 木村 総一 氏

あなたもエクセレント倶楽部の会員になってみませんか