Talks真田広之編

世界を舞台に、俳優・プロデューサーとして活躍する真田広之氏。この度、ロサンゼルスの地で「世界へ挑むために、必要なもの。」をテーマに、社長の窪田と対談を行いました。
異なる道を歩んできた二人が、挑戦しつづける仲間として、未来に向けて熱く語ります。

Talks

俳優・プロデューサー /
三菱UFJ信託銀行ブランドパートナー
真田 広之

取締役社長 窪田 博

世界へ挑むために、必要なもの。 Chapter3 未来につないでいきたいものと想い

窪田

弊社ではこの4月に新しいコーポレートメッセージを策定しました。「人をつなぐ。未来をつなぐ。」というものです。

真田

「人をつなぐ。未来をつなぐ。」いい言葉ですね。

窪田

ありがとうございます。このメッセージには、「未来志向で、社会やお客さま一人ひとりの大切な想いや財産を、弊社の信託機能などを最大限に活用して後世へとつないでいく」という役職員全員の強い決意が込められています。
真田さんにとって「次世代へつないでいきたい大切なもの」と言うと何でしょうか?

真田

私は子役の頃からいろいろな先生方、先輩方に教えを乞うて、伝統芸能や俳優としての技術を学んできました。現場での心の持ち方や俳優としてのあり方など本当に多くのお手本を見てきたので、先人の素晴らしいところはそのまま後輩たちに伝えていきたいですね。そこに私がこれまで培ってきた経験、さらには海外での活動の経験といったものも加えて次世代に残したいと考えています。中でも、クルーやキャストも含めて、これからグローバルに活躍することを考えている人たちをサポートすることで、日本の素晴らしい文化や物語、人材を海外に紹介していく橋渡し役ができるといいですね。

窪田

真田さんには、是非ともその想いを未来につないでいただきたいですね。日本人の俳優が将来的にハリウッドでどんどん活躍するようになってほしいと思います。

真田

俳優に限らず、それこそ、監督から脚本家から、いろいろなスタッフがそれぞれのパートで力をつけていき、信頼を勝ち取って、いずれオールジャパンで純日本物を制作できるような時代が来ると信じています。皆がそういう意識を持って進んでいけば、日本の将来は明るいのではないでしょうか。

窪田

将来と言えば、『SHOGUN 将軍2』のプロジェクトが動き出していると伺ったのですが、差し支えない範囲で教えていただいてもよろしいでしょうか?

真田

プランはずっと練ってきたのですが、スタジオから正式にゴーサインが出まして、2026年1月クランクインに向けて今、準備を進めているところです。シーズン1の10年後がシーズン2の舞台です。従って、キャストの半分は残り、半分は新しいキャストが入る形になります。
史実はしっかり踏襲しますが、窪田社長のように歴史に詳しい方でも思わず驚くようなひねりを加えようとか、いろいろ試行錯誤しています。

窪田

シーズン1の関ヶ原の合戦から10年後となると、大坂(大阪)冬の陣・夏の陣に向かっていく辺りかなと思いながら、お話を伺っていました。本当に楽しみで仕方ありません。

真田

ありがとうございます。

窪田

真田さんは念願の海外進出を果たされ、今はハリウッドでプロデューサー、俳優として活躍していらっしゃるわけですが、ご自分のキャリアを山登りにたとえると、今何号目くらいだと思われますか?

真田

そうですね。私の場合、頂上やゴール、つまり、「これができたらもういいや」という地点がないんですよ。作品を終えるごとに新たな景色が見えてくるんです。要は、作品の終了時が山頂になり、そこに立って初めて見える新しい景色に心を揺さぶられ、次はどの山に登りたいかを自分に問い始めるという感じでしょうか。
その結果、少し前にはここが最終のゴールだと思っていた山が見かけ倒しで大した山ではないことに気づいたり、低くても登るべき山が見つかったりします。そこで、その都度下山して山頂で見た新しい景色や、次に登るべき山に向かって荷造りを始めるわけです。
山ごとに登頂に必要な道具をパックパックに詰めて登る。登頂したら下山してまた次の準備をするというスタイルでここまで来たので、ゴールは特に決めていませんし、どの山に登っている途中で終わるのかも全く予想がつかないですね。

窪田

実は、真田さんと弊社のCMで共演されている俳優の中井貴一さんとも、少し前に同じような話をしたんですね。中井さんは「代表作は何ですか?」と聞かれたら、「まだありません」と答えるようにしていると話していました。「これから代表作をつくる」という気持ちが次の仕事へのモチベーションにもなるというふうにおっしゃっていて、長きに亘って第一線で活躍し続けている方は心構えからして違うのだなと思った次第です。そんなお二人に、約10年CMにご出演いただき弊社とともに歩んでいただけたのは大変光栄なことです。

真田

作品を評価していただいたとしても、それはあくまで過去の話です。素晴らしい賞を受賞したからといって、そこに胡坐をかいていられるような業界ではありません。賞はありがたく頂戴しますが、それは過去のものとしてもう一度初心に戻り、次の作品に向かっていく。俳優業というのは、その繰り返しなのだろうなと思います。ですから、「次回作を代表作に」という気持ちは大変よく分かります。

窪田

素晴らしいことだと思います。

真田

そういう意味でも、一人でゴールを決めてそこに行き着いたら終わるのではなく、次世代にしっかりバトンをつないでいって「後は任せたよ」というのが理想かもしれませんね。そもそも、チームで動いていくものですしね。
窪田社長の未来への展望も是非お聞かせください。

窪田

弊社は2027年に創立100周年を迎えるんですよ。

真田

それは、おめでとうございます。

窪田

この100年、先輩方が世の中のニーズや、お客さまの想いにお応えするためにさまざまな商品、サービスを提供しながら社会のインフラを担ってきました。私たちもこの先さらに100年、先輩方から渡されたバトンをつないで皆さまのお役に立てる存在であり続けたいと考えています。
それこそが「人をつなぐ。未来をつなぐ。」というコーポレートメッセージに込めた想いなのですが、メッセージの文言通りに社会や人の大切な財産、想いを未来につないでいきたいですね。もうすぐ100周年を迎える節目のタイミングで改めて役職員全員でメッセージの精神を共有し、次の100年に向かっていきたいと思います。

真田

フィールドは違いますけれど、そこに向かって一緒に歩んでまいりましょう。

窪田

はい、今後ともよろしくお願いいたします。

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