コーポレートガバナンス
企業の所有者である株主や経営者である取締役、さらには企業の経営の監視を行う監査役などの企業の利害関係人が、その個々の役割および責任においていかに企業を公正かつ効率的に運営していくかという企業統治の問題を指す。
コーポレートガバナンスには、企業の経営者等がいかに適正にコーポレートガバナンスを行うかという内部的な側面と、株主等が資本市場での圧力や株主としての権利の行使によりいかにコーポレートガバナンスを機能させるかという外部的な側面があるが、近年では、株式持ち合いの解消とともに機関投資家および外国人投資家の持株比率が増大してきたことを背景に、株主によるガバナンスという外部的な側面についての関心がより高まってきている。
投資家の中には、投資対象企業の経営が非効率であればその株式を売却すればよい、という伝統的な考え方（ウォールストリート・ルール）もあるが、最近では株主としての権利を行使することを通じて、経営の改善、企業価値の向上を図り、投資収益の極大化を目指すという考え方が広まっている。