SUSTAINABLE
ACTIONS

事業貢献・取り組み事例
[ サステナアクション ]

社会課題

公的年金だけでは、
豊かな老後のための資金が心配。



THINK

THINK三菱UFJ信託銀行が
考えたこと

  • 確定給付企業年金向けに、的確な制度運営の提案、より魅力ある運用商品を提供することで、年金制度が持続可能なものとなるよう支援し、ひいてはその年金制度に加入する個人の安心・豊かなライフデザインを支援する。
  • 個人が運用を行う確定拠出年金において、運用になかなか関心が持てない加入者に、まずは運用に興味を持ってもらうためのコミュニケーションツールを創る。
  • 将来の不安解消を年金制度の安定・充実だけで考えず、定年延長・再雇用など人事制度も含め、総合的に捉えて、解決策を見出す。

ACTION三菱UFJ信託銀行が
実現すること

  • お客さまの企業年金制度がサステナブルな制度になるよう、資産運用面・資産管理面・制度管理面から支援。
  • 確定拠出年金の加入者等、現役世代向けの投資啓発として「資産形成プラットホーム」を提供。
  • 確定拠出年金の加入者向けスマートフォンアプリ「D-Canvas」の提供を開始。
  • 企業年金制度に関するコンサルだけでなく、人事制度設計も含めた人事コンサル等、総合的なサービスを展開。

DISCUSSING
SUSTAINABILITY

受託財産企画部 年金受託事業室/菅田 理恵

受託財産企画部
 年金受託事業室
菅田 理恵

It’s my サステナ活動
自分の確定拠出年金の運用先をESGファンドにシフトしました
年金営業第2部 第3課/山口 洋平

年金営業第2部
 第3課
山口 洋平

It’s my サステナ活動
家族と家事を分担するようになりました

安心・豊かなライフデザインを実現する。

「老後の不安という社会課題と向き合う」

菅田/「老後30年間で、2000万円が不足する」といわれた「2000万円問題」が話題になって以降、老後の資金が足りないという問題意識が、社会で一般的になってきていますよね。実際、少子高齢化の傾向は改善しませんし、平均寿命は延びているので、公的年金をもらい始める年齢も、今、65歳ですけれども、70、75歳に上がっていく可能性があると考えると、公的年金ではない私的年金、つまり企業年金の役割はもっと大きくなっていくだろうと思います。当然、現役時代から自分で資産形成をしていかなきゃいけないという思いも皆さん、結構持っていらっしゃるかと思いますので、どうやってそれを後押しできるかと日々考えています。

山口/そうですね。企業年金制度には、企業が社員に支払う退職金や年金の給付金額が決まっている確定給付年金(DB)と、企業が社員に毎月支払う掛け金が決まっている確定拠出年金(DC)があります。DBは、社員に対する将来の給付に備えて企業自身が運用する一方、DCは、社員が自らの老後の資金を運用する必要があります。当社は、DB、DCそれぞれの年金制度を管理する業務に加え、DBでは企業から掛金をお預かりして運用、DCでは社員が運用するための商品を提供する業務を扱っているわけですが、特にDCにおいては企業側の視点だけでなく、加入者ひとりひとりにどうアプローチをして、将来のライフデザインを含めた老後資金の問題に興味、関心を持ってもらうかも重要な視点になると思います。

菅田/DCについてまず最初に思うのが、会社任せにすることなく、自分で今からやれることをやっておくべきだろうということで、DCできちんと資産形成、運用しましょうということ。漠然と運用商品がよくわからないからとか、なんとなく面倒だからという理由で、全額を定期預金で運用されている方もいらっしゃいますが、それだとこの低金利下では想定した退職金や年金の額に届かない。これは長い目で見ると社会問題の1つだと思いますので、運用に関心がない方にも、運用に関心を持ってもらいたい。どう一歩踏み出してもらうか、というところをまさに今、取り組んでいるところです。

山口/そうですね、定期預金ではなく投資信託等のリスク資産で運用するのが必ずしも正しいというわけではなく、よくわからないままに、とりあえず定期預金にしておけばいいか、というのが問題なんだと思っています。実は会社も、国も、さまざまな選択肢をいろいろな仕組みで用意してくれているのに、それを知らずにそのままにしている場合がたくさんあるので、もったいないですよね。

菅田/確かに。そのままにされないためには、DCの制度や運用商品を提供する側も、単にラインナップを用意するだけでなく、コミュニケーションしていく仕組みも含めて考えていく必要があります。

「ひとりひとりの意識が変われば、社会が変わる」

菅田 山口

山口/結局、社会全体の大きな意味での「老後の不安」を解消していくには、DB・DCという年金制度やそれぞれの制度に向けた運用商品の充実という提供する側のアクションに加えて、特にDCでは加入者ひとりひとりの意識が変わることも必要ということですよね。

菅田/そのキッカケをどう作っていくのかが、ポイントになると思っています。

山口/たとえば、どんな解決策が考えられますか。

菅田/ちょうど今年の6月に、DCの加入者さまを対象に「D-Canvas」というスマートフォンアプリの提供を開始しました。DC向けのスマートフォンアプリの導入は、銀行業界では初めての取り組みです。

山口/アプリで自分のDCの資産状況を簡単に確認できたり、運用商品の売買取引までできると便利ですよね。

菅田/やっぱり「かんたん」という部分がポイントで、いちいちパスワード等を入れなくても生体認証でログインできるとか、これまで積み立てた年金がどれだけで、将来、いくらになるという試算も「かんたん」にできるので、DCや運用について身近に感じてもらえるのかなと。意識が変わるキッカケになれば嬉しいです。

山口/こういうツールがあると、いま自分のDCはいくらあるんだ、今年はどれくらいの運用成績だった、とか簡単に確認できますし、家族や友人との話のネタにもなりそうですね。ちなみに菅田さんはDCでどんな運用をされているのですか。

菅田/じつは最近、ESGファンドにシフトしたんですよ。自分なりのサステナ活動という部分と今後の流れとしてESG投資はさらに盛り上がっていくと思うので、中長期的に考えて、運用としても魅力的だと思っています。資産形成を通じて投資を行うということは、自分自身の資産を増やしていくことに加えて、社会に間接的に資金を回していくことだと思うんです。そう考えると、どういうもので運用し、どこに資金を投じるかということは、どのように社会貢献ができるかと同義なんじゃないかな、と。だから数十年ある現役時代の間に、資産運用をしながら、微力でも持続可能性のある社会作りに積極的に関わっていかなきゃと思うようになりました。

山口/面白そうですね。個人の資産形成を大事にするためにDCにシフトするという流れがある一方で、個人的には、もともとあるDB、要は会社が頑張って運用して、それを社員の方に決まった金額や利率でお返しするというカタチの制度もきっちり維持していくべきだと思っています。両方の制度を上手く併用することで、より安心な未来につなげていけるんじゃないかと。

菅田/DBでだからこそ投資できる運用商品もありますからね。たとえば、インフラ投資、道路、通信システムなど、、

山口/いわゆる巨大なインフラに投資するときって、銀行団が一緒にシンジケートローンというカタチで貸付けをすることがありますが、DB向けの運用商品であれば、例えばそのような優良なシニアローンを投資対象とすることもできます。投資期間が20年、30年と長いものが多いのでDB向けにマッチしますし、資金の出し手(DB)と借り手(インフラ運営会社)とを繋ぐことができるので、社会的にも意義のある運用商品だと感じています。

「サステナブルな年金制度と未来」

菅田 山口

菅田/これは実際にあった話なんですが、私が年金に関わる仕事をしていると言うと、年金を各家庭に届ける仕事をしていると勘違いされたことがあるんですよ。ピンポーンと各家庭を訪問して、はい今月分です、みたいな。

山口/それは面白い。

菅田/最初は私も笑える勘違いだと思っていたのですが、よくよく考えると、実際に家庭訪問してお金を届けるわけではないけれど、わたしたちの仕事自体は、お客さまからお預かりした年金資産を日々管理、運用して、最終的には年金や退職金という形でその企業を退職された方にお支払いするという意味では、すごく近いなと思ったんです。

山口/なるほど。

菅田/わたしたちの仕事のむこうに、たくさんの人の生活があると考えると、少子高齢化や低金利という厳しい環境の中でも、例えば年金制度に関係する法令改正等の動向をタイムリーにお伝えしたり、お客さまのニーズに添った運用商品のご提案をすることはもちろん、年金資産を日々適切に管理し、また年金制度を長年に亘って管理し、年金給付をいかにサステナブルに続けていくかを考えていかなくちゃいけないですし、そこに強い使命感とやりがいを感じますね。

山口/そうですね、最近では年金制度に加えて、例えば定年延長や再雇用など人事制度に関係するご相談をお客さまから受けることも増えてきました。従来からの退職給付制度コンサルだけでなく人事制度コンサルも当社で行うことができるようになり、年金制度と人事制度をトータルで考えたご提案をしていけるのは信託銀行としての強みですよね。また、年金制度は、仕組みはきちんとしたものがあって、制度も良い方向に改善されているのですが、わりとルールが変わったりするので、一般の方からは、とにかく、わかりにくいと思われている気がしています。私自身、お取引先企業の人事部が社員の方に説明する資料作成をサポートしたり、私がお取引先企業の社員の皆さんに説明することもあるのですが、伝わることで変わることがあると実感しています。運用商品のご提案や年金制度の改善も大切なことですが、それ以前のところにも、まだまだ私たちがやるべきこと、社会のお役に立てることがあるんじゃないかと思っています。

菅田/そうですね。きっと私たちの先輩方も同じような志だったんでしょうね。「信託にふさわしく、また社会福祉にも資する仕組みだ」という着眼点で、日本での企業年金制度の発展に奔走したんだと思います。

山口/今やDBだけでみても日本全体で約76兆円の規模ですからね。昭和、平成、令和と、企業年金制度を支えていくことで、安心・豊かな未来につなげていきたいですね。

聞き手/執筆 伊田 光寛
(ブランドコミュニケーションデザイナー)

2021年7月20日現在