後編 「活用したいお得な制度」と「制度の使い方」
登場人物

- 講師:正岡 利之 (まさおか としゆき)
- 2018年から2022年3月の退職までMUFG資産形成研究所長を務める。
年金や投資信託の運用など、運用に関する幅広い経験を有する。

- セミナー受講者
- 投資初心者。投資に興味はあるものの、何から始めてよいか分からず始められていない。投資についての疑問や何となく感じている不安を解消したいと朝活セミナーに参加。
私がリポート!

三菱UFJ信託銀行が行った朝活セミナー「これなら簡単!誰でもできる投資と資産形成」(全3回)の第2・3回をリポート。働く世代が感じる資産形成の疑問や具体策について学べました。
資産形成は難しいことじゃない!
制度を活用して賢くお金を育てよう
NISAや確定拠出年金といったお得な制度の紹介や、その中でどのような金融商品を選べばいいかなどを解説。なんだか難しそう…と思っていた資産形成について具体的に捉えられる充実の内容でした。
初心者でも分かる!投資Q&A
活用した方がよいお得な制度とは?
利益に税金(約20%)がかからない非課税制度は活用したいもの。たとえば150万円の利益が出た場合、通常は税金として約30万円が引かれますが、非課税制度を活用していれば引かれません。具体的には確定拠出年金やNISAが非課税制度の代表格。
確定拠出年金って何?
定期的にお金を拠出して、運用する商品を自分で選択する年金制度。運用利益が非課税になるほか、拠出金額、受け取り時にも税金のメリットがあります。企業型と個人型(iDeCo)があり、「どちらを使えるのか、併用可能なのか」は勤務先の年金制度によって異なります。まずは勤務先の制度を確認してみましょう。
NISAって何?
個人の資産運用を応援する非課税制度です。2024年1月以降のNISAは、つみたて投資枠と成長投資枠があり、非課税期間は無期限となります。つみたて投資枠は、年間120万円まで投資でき、定期的に一定金額を購入する必要があります。購入できるのは投資信託のみ。一方、成長投資枠は年間240万円まで投資でき、投資信託や上場株式等の個別銘柄も購入できます。
つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能なため、ご自身の目的やニーズにあわせて検討してみましょう。
NISAと確定拠出年金の違いって?
NISAは必要なときにいつでも解約して現金化が可能。確定拠出年金は原則60歳以降でないと受け取れません。目的に合わせてどちらかを選び、余裕があれば併用が望ましいですね。
そもそも投資信託とは?
運用のプロが、集めた資金をまとめて運用。個人では難しい地域、資産に分散して投資をしてくれます。少額で投資ができるのもポイントです。
投資信託にはどのようなものがありますか?
市場全体の動きを表す“市場インデックス”と同じような動きを目指す「パッシブ(インデックス)運用」タイプ、市場インデックスに対してプラスαの収益を目指す「アクティブ運用」タイプがあります。さまざまな資産にバランスよく投資したいなら、国内・海外の株式・債券にバランス良く投資する「バランス型」を。
初心者は結局何から始めればいいですか?
初心者の方は、NISAのつみたて投資枠の活用をおすすめします。つみたて投資枠で購入できる商品は、長期・積立・分散に適した投資信託に限定されているため、初心者でも安心して始めることができます。確定拠出年金もNISAも、まずは始めてみることが大切。資産全体のバランスを考え、運用状況が悪い時期でも途中でやめずに、長くコツコツ続けましょう。
投資の基礎をしっかり学べたよ
さっそく始めてみよっと!