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サステナアクション

SUSTAINABLE ACTIONS

社会課題

急速にデジタル化が進む時代。
IT格差が拡大。

THINK

三菱UFJ信託銀行が考えたこと

デジタルによる効率化を目指すだけではなく、リアルの安心感とネットの融合によって、さまざまな顧客ニーズに応える仕組みを創っていく。

高齢者をはじめ、これまでデジタルになじみがなかった人たちが、デジタル化の利便性を享受できるようにする。

金融サービスの枠にとどまらず、新たなデジタル技術で、お客さまのニーズに応えるサービスを提供する。

ACTION

三菱UFJ信託銀行が実現すること

It’s my サステナ活動

次のクルマは、
EV車と決めています。

リテール企画推進部
企画第2グループ

五代 隆史

It’s my サステナ活動

自宅に生ゴミ処理機を導入、
家庭菜園の肥料に。

リテール企画推進部
PB・相続事業室

福田 環奈

It’s my サステナ活動

趣味のキャンプは、
ゴミ出しゼロで。

ダイレクトバンキング部
MUFGマイカウンター室

尾崎 拓未

誰でも安心して使える
デジタルコミュニケーションを創造する。

「新たなデジタルコミュニケーションを模索する。」

五代
五代

もともとデジタル化という社会課題は大きなテーマとして存在していましたが、コロナ感染拡大により、加速して対応する必要が出てきました。高齢者の非対面ニーズが高まる中、機能性だけでなく、対面で得られる安心感を感じることが出来るデジタルコミュニケーションがテーマになっています。

尾崎
尾崎

今、五代さんからお話があった非対面のチャンネルのひとつとして、MUFGマイカウンターというサービスがあります。インターネットバンキングが、さまざまな手続きをセルフで進めていくのに対して、マイカウンターは、顔が見えるリアルなコミュニケーションをネットで出来ることが特長です。もともと私自身、支店で営業を担当していたのですが、現在は、MUFGマイカウンター室という部署で、ウェブ画面越しにお客さまの相談を受け付けています。

福田
福田

わたしたちの業務もオンライン化が進んでいますが、実際お客さまと対応するのに、対面と非対面ではどんな違いを感じていますか。

尾崎
尾崎

実際、対面でお会いしていると、服装やその日のニュースなんかで話が盛り上がるのですが、オンラインだとどうしても画面越しなので、会話も少なくなったり、無機質な会話になりがちです。一方でお客さまにとっては、来店や訪問に比べ時間を割くことがないので、短い時間でもお会いしてくれます。また、画面に映った提案資料に集中してくれるという良い面もあります。

福田
福田

それは、良い面もあるけど、難しさもありますね。

尾崎
尾崎

確かに。今まで私のお客さまとのコミュニケーションのスタイルは、会話中心だったんですね。日々の会話を通じて、お客さまのニーズが見えてきたり、自分を信用してもらったりしながら、お客さまとの関係を築いていく。でも、オンラインになると、どうしても会話が無機質になりがちなので、資料など提示しながら、進めていくスタイルに変わってきました。

福田
福田

なるほど。今は、対面でも非対面でも、顔が見えるコミュニケーションがあたりまえになりましたが、考えてみるとコロナ以前の非対面チャネルは、電話が中心でしたよね。

五代
五代

そうですね。もともと非対面チャネルとしては、インターネットバンキングと電話でしたが、インターネットバンキングは自分で判断し、手続きするセルフ取引になるため、これまで対面で手続きしていたお客さまがコロナで非対面にシフトしても、インターネットバンキングではなく電話中心の対応でした。ただやはり電話だけでは、投資商品や相続、不動産について、なかなか深いお話ができません。そのためウェブ面談という仕組みを取り入れ、限りなく対面に近いかたちでコミュニケーションが可能になったという流れですね。

尾崎
尾崎

話をするのは対面と同じように出来ても、結局取引となると手続き書類に印鑑や本人署名が必要になったり、お客さまと郵送でやり取りしなければなりませんでした。それが、徐々に改善され、現在は一部の約定手続きもオンライン上でできるようになりました。

五代
五代

オンラインで相談し、そのまま約定ができるのが、MUFGマイカウンターの最大の特徴ですが、将来的には、MUFGマイカウンターだけでなく、どの営業店でも対面と変わらない対応ができるようにしたいと考えています。

「高齢化社会という社会課題への挑戦」

福田
福田

私は、リテール企画推進部PB・相続事業室という部署で、遺言信託などの相続業務の企画を担当していて、日々高齢化社会という社会課題を意識した施策を考えています。その中で、ここ数年「終活」という言葉がすごく使われるようになっていて、高齢者の方にアンケートを取ると、だいたい9割以上の方が「言葉は聞いたことがある、興味がある」とお答えになるんです。

尾崎
尾崎

私もお客さまと「終活」の話になることがあります。具体的には、何から始める人が多いんですか。

福田
福田

エンディングノートから始められる方が多いですね。財産整理や、財産の遺し方、介護や葬儀に関する希望など、まとめて記録することが出来るノートで、「終活の第一歩」として始めやすいという意見をよくいただきます。ですが、9割の方が「終活」という言葉を知っているのに、実際エンディングノートを書いている方は、1〜2割にとどまっているのが現状です。終活を始めたいと思っているけど、なかなか自分の死に向き合うことには抵抗があったり、エンディングノートをいざ紙に書くとなると、意気込みが必要になるという話をよく伺います。そこで、なるべく構えずに、気軽に、終活のきっかけづくりとしていただけるようなデジタルツールとして企画・開発したのが「わが家ノートbyMUFG」というアプリです。

尾崎
尾崎

わが家ノートは、私もお客さまにオススメしています。エンディングノートをアプリ上で作成できるだけでなく、歩数管理とか脳トレの機能とか、健康管理機能も使えますよね。

福田
福田

そうなんです。エンディングノートだけのアプリだと、一度登録して終わりになってしまうケースがあるかと思い、毎日使っていただけるような歩数・脳トレ・食事管理の「健康管理機能」を備えました。毎日アプリを使っていただき、財産内容やお考えに変化があった時に気軽に修正できるようになっています。健康管理機能は「認知症予防に良さそう」とご好評いただいています。私たちは、「健康で長生きする」ことも、終活の大切なポイントと考えています。

五代
五代

実は、わが家ノートは三菱UFJ信託銀行に口座を持っていなくても使えるアプリです。また中身も、金融サービスに限定した機能にとらわれず、さきほど話に出た健康管理機能に加えて、見守り機能、家族とのアルバム共有など、高齢化社会の社会課題解決を目指した機能を搭載しています。こうしたツールをより多くの人に使っていただき、ご本人はもちろん、ご家族と一緒に、終活について考えるきっかけにしてもらえたらと思っています。

福田
福田

そうですね、ご家族と一緒に、という部分がとても大切だと思っています。エンディングノートの内容も「書いて終わり」ではなく、家族に伝えるという設定ができるんです。あと歩数管理や脳トレなどの健康活動の状況も家族に共有できるので「今日は、おばあちゃん8,000歩も歩いてる!相変わらず元気だね」とか、脳トレの結果をみて、「おじいちゃんの脳年齢は、実際の年齢よりも20歳も若い」など、アプリを通じて家族間でコミュニケーションが生まれるきっかけになればうれしいです。

「デジタルが生み出す未来の金融サービス」

尾崎
尾崎

コロナ対応や高齢化社会への対応という社会情勢も含めて、ここ数年で急速なデジタル化が進んできたわけですが、やっぱり、まだ書いた紙をスキャンする作業があったり、アナログな部分が残っていて、対面で手続きするよりも、時間がかかってしまうことがあるのも事実です。

五代
五代

今はお客さまとウェブでつながっても、紙、通帳、それから印鑑という現物でのやり取りが必要なってしまうことがあります。現在ペーパーレス、通帳レス、印鑑レスといった現物レスへの取組み、検討は進み始めていて、将来的には完全ペーパーレスで、電子約定、電子サインで取引完結できるフローを見据えています。

福田
福田

やっぱり一番難しいのは印鑑ですか。

五代
五代

印鑑は、日本独特の文化でもあり、金融機関の本人認証としても長く利用されていましたが、コロナもあって業界全体でも印鑑レスへの取組みは加速しています。当社としても印鑑の代替として何が良いのか、正に検討しているところです。今後の世の中のスタンダードも見据えながら決めていきたいと考えています。

福田
福田

もうひとつの課題として、アプリにしても、オンライン面談にしても、高齢になればなるほどうまく使えない人も出てきます。誰でも簡単にできるように、インターフェースや使い勝手など、まだまだ改善が必要だと思っています。

尾崎
尾崎

確かにハードルはありますね。ただ、一番びっくりしたの、もうすぐ90歳になる女性の方で、オンラインでの対応は、ちょっと厳しいかもしれないなと思ったのですが、スムーズにやりとりできたり、個人差が大きいですよね。

五代
五代

あとは、ホームページに入って何かを手続きするにあたって、どこに何があるかわからないというお客さまの声がどうしてもあります。特に来店に慣れ親しんだお客さまが高齢や店舗統合等の何らかの理由で来店出来なくなるとそのように感じられます。そこを解消するために、今VR(バーチャルリアリティ)店舗の検討を進めています。通常の店舗と同様に、入口から入って、何か手続きをしたい場合は、窓口に行き、マイカウンターで対応するというイメージです。

尾崎
尾崎

実際の店舗と同じ空間を体験できるということですね。

五代
五代

そうですね。実店舗と同じ仕様を考えているので、店舗に入ったらだいたいどこに何があるか感覚的にわかると思います。例えば入口の近くにはラックがあり、チラシやパンフレット、キャンペーンのお知らせも置いているので、わざわざマイカウンターに行かなくても大丈夫です。またVRセミナーやVR講演会の開催も考えていて、これまでリアルのセミナー、講演会ではハードルの高かった講師への質問や参加者同士の会話もVRのアバターを通せばやり易いというメリットもあります。

福田
福田

VR空間なら、遠く離れた家族と一緒に店舗を訪れることもできますね。

五代
五代

そうですね、VR店舗内のロビーで待ち合わせして、一緒に窓口に相談することも出来ますね。VR店舗は構想段階ですが、リアルで出来ることをバーチャルでも出来るようにすれば、年齢や世代のハードルはぐっと下げられるし、使い方の説明や手続きといったバックオフィス機能をシンプルにすることで、我々の働き方も、これまで以上にお客さまの不安や悩みに寄り添うコンサルティングに特化したかたちに進化させていきたいです。

尾崎
尾崎

オンラインでも、VRでも、やっぱり根底に必要なのは、人とのつながりや安心感ですね。

福田
福田

お客さまの不安や悩み、特に高齢者の方になると共通のものとして、お金のことだけでなく、家族や健康の悩みがありますよね。わが家ノートの機能もそうですが、今後はさらに金融サービスの枠を超えたアイデアやコミュニケーションが必要になると感じています。

五代
五代

そうですね。おっしゃるとおり、近い将来、金融と非金融の垣根はなくなると思います。当社だけで、非金融サービスまですべて網羅するのは難しいですが、MUFGグループとして、さまざまな企業と協業しながら、人とのつながりや安心感につながるような、高齢者に優しいプロダクトやサービスを提供していくことで、「安心・豊かな社会」を創っていきたいと思います。