コラムVol.25 本人の生音声あり】 「お金持ちが幸せとは限らない」プロが語る『幸せ論』とは(インタビュー)

2018年5月15日
  • ニッポン放送で放送された2017年の年末特番より、インタビュー内容を編集してご紹介します

インタビューを生音声で聞く

(3分25秒)

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正岡 利之 (まさおか としゆき)
日本証券アナリスト協会検定会員。行動経済学会会員。
1982年三菱信託銀行(当時)入社。1985年より一貫して運用業務に従事し、2018年から2022年3月の退職までMUFG資産形成研究所長を務める。
内外債券のファンドマネジャー、国内株式のリサーチ、年金資産の運用管理、また投信会社での運用や商品開発など、運用に関する幅広い経験を有する。

自分にとって『幸せ』とは

突然ですが、もし誰かに「あなたは、幸せですか?」と聞かれたら、どう答えますか。
2017年3月に国連が発表した『世界幸福度ランキング』によると、日本は155か国中51位。去年より順位を2つ上げたものの、先進国のなかでは低いようです。
それにしても、自分にとって『幸せ』とは何なのでしょうか。また、その幸せをどのようにしてつかめばよいのでしょうか。
そんな答えのヒントになりそうな話をご紹介します。

幸せになるために、できること

その話が繰り広げられたのが、今年一年の出来事から「心に響く話」や「感動する話」などを取り上げて、1年を振り返るニッポン放送で放送された2017年の年末特番(ラジオ番組)。
番組のインタビュー・コーナーで幸せについて語ったのは、三菱UFJ信託銀行の正岡利之さん。普段は投資のセミナーを行っている正岡さんですが、彼が話したかったことは、お金儲けについてではありませんでした。

【正岡】お金をたくさん持ったとしても、幸せになるとは限りません。しかし同時に、お金は幸せになるための手段の1つです。20年、30年経った時に「当時、投資の話を聞いておいて良かった」と喜んでもらいたいという気持ちでセミナーを行っています。

彼によると、まず重要なことは『自分にとっての幸せ』を知ることだと言います。

【正岡】幸せを、どのような時に感じるか…真面目に考えるとわからないですよね。そんな時は、1か月分のレシートをとっておいてみてください。自分がどのようにお金を使ったかを確認すると、自分が何を大切にしているかが分かるかもしれません。または1か月間、節約をしてみたらどうでしょうか。自分にとってなくてはならないことが見えてきます。それが、あなたが何をもって幸せと感じるかの表れでもあるのです。

正岡さんのセミナーを受ける人のなかには、「投資とはパソコンの前で株価の動きを見張っているもの」というイメージを持っている人もいるそうです。しかし必ずしも、そのような投資の仕方をしなくてもよいといいます。

【正岡】過去の実績を見ると、世界の経済全体は成長をしていて、投資の果実がとれています。
幸せのための投資をするならば、投資した資産の日々の値動きにとらわれず、複数の資産にじっくりと長くお金を置いておくことが大事だと思います。
2050年には女性の平均寿命が90歳を超えると言われています。退職してからの人生も長いので『年をとっても幸せを感じられるための準備』と考えるのもいいのではないでしょうか。

投資に詳しくなくても、参加できる形がたくさん用意されていると語る正岡さん。将来の幸せのために、いまから始めることを勧めます。

【正岡】積み立てをしながら少しずつ投資などをやってみることをおすすめします。例えば2018年からは、国の制度としてつみたてNISAという非課税制度が始まります。こういったものをうまく活用して準備していくのが1番よいのではないかと思います。
幸せと投資はつながっていると思います。そして幸せになるために、まずはお給料の一部を少しずつ積み立ててみてください。決して難しいことではありませんよ。

幸せをつかむための手段になり得る、お金と投資。それらと正面から向き合うことは、自分の幸せと向き合うことにもなるかもしれません。
まずはあなたにとっての『幸せ』について、改めて考えてみるところから始めてみませんか。

ニッポン放送で放送された2017年の年末特番より
文・構成/grape編集部・三菱UFJ信託銀行

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