手元の100万円をふやすには?

手元にある100万円をふやすには「お金にも働いてもらう」ことがポイント。いわば「お金の就活」です。投資を始めて、手元の100万円に働いてもらいましょう。

1. 投資対象〜どんな投資があるの?

では、具体的には何に投資をすれば良いのでしょうか?

MUFG資産形成研究所のレポートによると、30代以下の男女については「株式」から投資を始める人が半数以上(国内株式・外国株式を合算)を占めています。続いて、「投資信託」、「外貨預金」という順番です。

まずはそれぞれの投資について、特徴を解説します。

株式投資

株式とは、企業が事業を行う資金を集めるために発行する出資証券です。株は値段の動きが大きい投資商品のため、株式投資をする人は安く買い高く売ることで利益を得る狙いであることが多くなっています。

また、株の購入は企業を応援することに繋がるため、企業から株主優待のサービスを受けられる場合があります。最近では株主優待を目的に投資をする方も増えています。

どの企業に投資するかという知識や情報と、ある程度まとまった金額が必要です。

投資信託

投資信託とは、たくさんの投資家から集めた資金を一つにまとめて、投資の専門家である運用会社が国内外の株式や債券などに分散投資を行い、その運用成果をお客さまに分配する金融商品です。

投資信託で運用する人の狙いは「少額で様々な資産に投資したい」「ファンドの運用方針を選ぶことでプロに運用を任せたい」といったものです。一方、運用を任せる分手数料がかかります。

投資信託についてもっと知りたい方は、以下のリンクをご覧ください。

外貨預金

外貨預金とは、円価を外貨(米ドル、ユーロ、豪ドル等)に交換して運用する預金です。

外貨預金で運用する人の目的は、日本に比べて高い利率です。但し、円を外貨に・外貨を円にする際の為替手数料がかかり、為替相場によっては損をすることもあるため、為替市場に関する知識が必要です。

その他

他には、暗号資産(仮想通貨)や金への投資という方法もあります。暗号資産は一時期「億り人」として巨額の利益を得た人が話題にもなりました。
金は世界共通の資産としての価値があり、現物があるゆえの安心感もあります。そのため世界が混乱すると人気が高まり、価格が上昇する傾向にあります。
ですが、データをみる限り、その他の投資対象を選んでいる方はあまり多くないようです。

2. 投資のスタイル〜あなたはどのタイプ?

一言で投資といっても、スタイルによって、2つのタイプに分けられます。各タイプのメリット・デメリットを見ていきましょう。

タイプ@ 自分で勉強し、投資タイミングを考え売買する(短期投資)

一般的に皆さんが、投資に抱いているイメージがこの方法です。

それぞれの投資商品について自分で研究をして、安く買って高く売るタイミングまで、すべて自分で考えて実行します。

メリット
  • 自分で選んだ企業や国、外貨預金なら通貨などを選択できる。
  • 株式投資の場合、株主優待のサービスなどを受けられる。
デメリット
  • 景気動向、為替相場、個別銘柄についてなどの知識が必要。
  • 売買のタイミングを自分で考える必要があるため、相場をチェックする必要がある。

タイプA ほったらかし投資(長期・継続・分散投資)

投資信託を活用して、最初に投資対象や金額を決め「積立投資」設定をしたら、あとは「ほったらかし」にしておくスタイルです。

「積立」は定時定額で行うため、投資のタイミングを考える必要がありません。
また、投資信託を活用すれば、少額でもさまざまな対象資産(国内外の株・債券・不動産・金等)への投資が可能です。
さらに投資する対象資産とタイミングを分けて、継続的に投資すると長期的にみると収益が安定する傾向があります。

メリット
  • 投資の「タイミング」を考える必要なし。
  • 少額でも分散投資が可能。
  • 長期にわたって投資をすると、収益が安定する傾向がある。
デメリット
  • 自分で個別の企業を選んで投資できない。
  • 自分で勉強して投資したい方には物足りない。

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3. どうやって投資を始める?

ここまで見てきた投資対象や、投資方法によるメリット・デメリットを踏まえて検討し、それぞれの投資対象にあった口座を開設し、取引を開始しましょう。

株取引を開始するには証券会社に口座を開設する必要があります。投資信託を活用するならば、銀行でも取り扱いをしています。外貨預金は銀行での取り扱いとなります。

また、インターネットのみの銀行や証券も現在は多数あります。

さらに、勤務先の企業確定拠出年金や職場積立NISAで投資を行うという方法もあり、「 “投資経験者”の意向調査(2020年7月 MUFG資産形成研究所レポート)」では、比較的女性がこの方法を活用する傾向が出ています。

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“投資経験者”の意向調査(2020年7月 MUFG資産形成研究所レポート)16ページ

4. 投資に関する豆知識

最後に、投資に関する豆知識についてご紹介します。

単利と複利

単利と複利とは何が違うかご存じでしょうか?

下図のように単利は元本に対しての利息、複利は前年の利息と当年の元本に組み入れて運用します。

投資信託の分配金の「再投資」は、分配金を元本に組み入れる複利運用と同じような効果があります。

手元の100万円を増やすにあたり、単利か複利の考え方は覚えておいてくださいね!

運用利回り1%の違いにこだわろう

利回り1%の差が、以下の図のように長い目でみると大きな差となります。

例えば、100万円を年間運用利回り1.2%で約40年運用すると約160万円に、年間運用利回り0.2%で約40年運用すると約108万円と、約50万円以上の差となります。

利回りを考える際に「1%の違い」も意識してみてください!

いかがでしたか?
あなたも投資を始めて、手元の100万円に働いてもらいませんか。