相続対策

相続のお悩み事例

ご相談者|女性(78歳)

二世帯住宅で同居している長男から、遺言書を書くように頼まれました。

相談内容

夫が亡くなってから、長男家族と私の家で同居しています。長男から遺言書を書くように頼まれましたが、必要でしょうか?

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夫が亡くなってから、私を心配してくれた長男家族と、私の家で一緒に暮らしています。万一の時は、この家は当然長男が相続することになると思っていますし、長女と二男もわかってくれています。夫の相続時には遺言書などありませんでしたが、すべてを私が貰うべきと言ってくれた子どもたちです。長男から頼まれましたが、遺言書を書くほどのことはないと感じています。いかがでしょうか?

[登場人物]

ご相談者:女性(妻・78歳)
夫:他界
長男:51歳(既婚・男の子2人・女の子1人あり)
長女:48歳(既婚・男の子1人・女の子1人あり)
二男:45歳(既婚・女の子1人あり)

登場人物の家系図 登場人物の家系図

解決の手引き

ポイントを解説

  • 同居している子どもに、住んでいる自宅をのこす場合は、他の子どもとのバランスも重要です。
  • 仲の良いご家族でも、遺産分割の話し合いは負担になるものです。遺言書を作成することで、その負担を軽減できます。

ご長男さまの心配ごと

ご家族思いの優しいご長男さまですね。また、ご長女さまもご二男さまも、ご相談者さまの面倒をみてくれているご長男さまに感謝されていて、ご自宅について実際に住んでいるご長男さまが相続することには異論がないのだと思います。
ただし、ご長男さまは、通常ではご自宅の価値が大きく、金額的にご長女さまやご二男さまに比べて多くの財産を相続することになるので、実際に相続が開始したときに、不公平感が生まれた場合、確実にご自宅を相続できるかという点をご心配されていると思います。また、ご自宅を自分が相続することになっても、それ以外の財産を分けるときに、その分割をめぐって意見が分かれる可能性もありますし、その影響でご自宅についてご長男さまが受け取ることについて、相続人間の意見がまとまらなくなることも考えられます。

ご長男さまも今までの経験の中で、仲の良かった兄弟姉妹が相続財産を巡って揉めているのを見聞きしているのでしょう。揉めるということはなくても、遺産分割の話し合いは、相応の負担があるということを感じているのだと思います。ご長女さまもご二男さまも、口ではおっしゃらなくても同じようなご心配をなさっているかもしれません。

遺言書を作成することで子どもの負担を減らす

このような課題に対して、遺言書を作成することで、ご自分の資産をどのようにのこすかを決めることができますので、ご相続人は話し合いを行う必要がなくなります。ご自分や亡夫に対してのサポートの度合いや、子どもに対する贈与の状況などを把握しているお母さまが、ご自身で財産ののこし方を決めますので、子どもたちにも納得感が生まれると思います。ご相談者さまにはご自宅をご長男にのこし、その他の財産をどのようにのこすかを決めて遺言書を作成することをおすすめします。
お子さまが親に遺言書を書いて欲しいとおっしゃるのは勇気が必要ですし、真にご家族への愛情からのご発言です。ご長男さまのご希望にこたえることが、お子さま方の心配や負担をなくし、お子さま方が円満な関係を続けられるようにすることにつながります。

遺言書の作成には、知識や経験が必要です。ご不明な点などがございましたら、三菱UFJ信託銀行へお気軽にご相談ください。

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