相続対策

相続のお悩み事例

ご相談者|男性(70歳)

会社を経営しており、長男への事業承継や遺産相続を考えています。

相談内容

長男に会社を承継する予定です。何か行うべきことはありますか?

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会社を設立して40年が経ち、近い将来、手伝ってくれている長男に会社を承継する予定です。二男と長女は、私の会社とは関係ない仕事に就いていることもあり、賛成してくれています。特に問題はないと思っていますが、何か行うべきことはありますか?

[登場人物]

ご相談者:男性(夫・70歳・会社オーナー)
妻:68歳
長男:44歳(事業承継予定者)
二男:42歳(会社員)
長女:39歳(公務員)

登場人物の家系図 登場人物の家系図

解決の手引き

ポイントを解説

  • 会社経営者は資産承継を考えるにあたり、事業承継と家庭内の相続とのバランスをとって対策を行うことが重要です。
  • 事業承継者に事業用財産を着実におのこしになるためには、遺言書の作成をおすすめします。

事業承継と家庭内の相続とのバランス

ご長男さまへの事業承継を他のお子さまが賛成してくださっているのは安心ですね。ただし、相続でのこす財産は会社関係だけでなく、ご自宅などの家庭用財産も含まれるため、万一の時は全ての財産を分割しなくてはなりません。お子さま方は、具体的な財産内容をご存じでしょうか。事業用財産(例えば、自社株式や会社建物が建っている土地)の割合が大きいとご長男さま以外にのこされる財産は少なくなり、遺産分割協議で思わぬ不満が出てくるかもしれません。その影響で、遺産分割協議がまとまらず、事業承継に支障が出ることも考えられます。また、不満解消のために、自社株式の一部を事業承継者であるご長男さま以外の相続人であるご二男さまやご長女さまが相続した場合に、会社経営上の決議に影響を及ぼす可能性も出てきます。

遺言書の作成

ご相談者さまにとって、会社の承継は経営上の重要な問題であることは間違いないですが、一方でご家庭内の相続も重要な問題です。
遺言書を作成すれば、事業用財産と家庭用財産を分別し、事業承継者には事業用財産を、家庭用財産は他の相続人に、自分の判断でのこすことが可能となり、会社や家族の状況に即した承継を実現することができます。

また、遺産分割協議では法定相続分が分割の目安となることが多くある一方、遺言書では遺言者が法定相続分にとらわれず分割内容・方法を指定することができ、事業承継者に多くの財産をのこすことができます。ただし、民法が定める最低限の相続分となる遺留分には、留意が必要となります。

事業承継は時間をかけて遂行することも多いですが、その間に万一のことが起きることを想定し、オーナーの責任として、現状に合わせて遺言書を作成する。そして、状況が変われば書き換えるというスタンスで臨むのが良いでしょう。

遺言書の作成には、知識や経験が必要になります。ご不明な点などございましたら、三菱UFJ信託銀行へお気軽にご相談ください。

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