遺言

私たちには子どもがいないため、私に万一のことがあったら、全財産を妻に遺したいです。

ご相談者:男性(65歳)

質問内容

私たち夫婦には子どもがいません。そのため妻に全財産を遺そうと考えています。
私には兄と妹がいて、財産を遺すことは考えていませんでしたが、兄と妹にも法定相続分があると聞いてびっくりしています。どうしたら良いでしょうか?

登場人物の家系図登場人物の家系図

[登場人物]
ご相談者:男性(夫・65歳)
妻62歳
長兄70歳:無職
次兄68歳:自営業
妹62歳:主婦
妻と兄妹の関係は良好

相続のワンポイントアドバイス

  • 兄弟姉妹には法定相続分がありますが、遺留分はありません。
  • 配偶者さまに全ての財産をお遺しになりたい方には、遺言書の作成をおすすめします。

おっしゃる通り、法定相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合、法定相続分は配偶者さまが3/4、ご本人さまの兄弟姉妹が1/4です。もし、遺言書を作成しなかった場合は、法定相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
具体的には、配偶者さまとお兄さま・妹さまの間で、ご相談者さまがお遺しになられた財産をどのように分けるのかについて、話し合わなければなりません。

また先に兄弟姉妹が亡くなっていると、その子どもである甥御さま・姪御さまが相続人となりますので、関係が疎遠な場合、ますます配偶者さまのご負担が大きくなります。夫婦二人で築いた財産をお兄さま・妹さまと分け合う話し合いですから、配偶者さまの心境は察するに余りあるものになることが考えられます。
そして、どのように分割するかを話し合うので、「全ての財産を配偶者さまに」というご相談者さまのお気持ちが成就しない可能性があります。

全財産を配偶者に遺す場合は遺言書の作成をおすすめします

そのため、全財産を配偶者さまに遺すなど、ご相談者さまのお考えを形にすることをおすすめします。
民法では、相続人が受け取れる最低限度の相続分を保障しており、それを「遺留分」といいます。
兄弟姉妹には、その「遺留分」がありませんので、遺言書を作成することで、全ての財産を配偶者さまに遺すことができます。

なお、お客さまの中には、先祖代々の不動産を自分の家系に戻したいご希望がある場合は、遺言書でその旨、お書きになる方もいらっしゃいます。

また、ご相談者さまが先にお亡くなりになる前提でいらっしゃるかもしれませんが、配偶者さまが先にお亡くなりになるということも考えられます。この場合、大変なのは、先ほどの通りです。そのため、配偶者さまも一緒に遺言書を作成することをおすすめします。これを夫婦相互遺言と呼んでいます。

また、遺言書を作成する際には、遺言書の中で信頼できる第三者を遺言執行者に指定することをおすすめします。
遺言執行者がいれば、遺言の内容を実現することができます。そのため、配偶者さまの相続手続きに関するご負担を軽減することができます。

遺言書の作成については知識や経験が必要です。ご不明な点などございましたら、三菱UFJ信託銀行へお気軽にご相談ください。

  • 2020年7月10日現在の法令・税制等に基づいて作成しております。法令・税制は今後変更になる可能性がありますのでご注意ください。詳細および具体的な取扱いについては弁護士、税理士などの専門家にご確認ください。
  • 本コンテンツは一般的な知識を説明したものであり、特定の商品などの勧誘を目的とするものではありません。
  • なるべくわかりやすくするため、大幅に省略・簡略化した表現としています。
  • 事例はさまざまな事例を参考にして新たに創作したものであり、実際のものとは異なります。
  • 個別的な事情が異なると結論も異なることとなります。個別具体的な案件や法令・税制等の適用については、弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。